炭水化物のとりすぎによる悪影響と対策

目次

炭水化物の働きや摂取目安

炭水化物とは、糖質と食物繊維を合わせた食材のことです。炭水化物としては、お米、パン、麺類、イモ類などがあります。細かく分けた場合、炭水化物から食物繊維を排除したものが糖質になります

糖質は糖アルコールや多糖類に分けられます。また糖類は二糖類と単糖類に分けられます。単糖類としてはブドウ糖や果糖があり、二糖類としては砂糖や乳糖などがあります。

炭水化物のとりすぎによる悪影響と対策

炭水化物は3大栄養素の一つとして名前があげられます。炭水化物は私たちの体の中で主にブドウ糖として存在します。このブドウ糖の濃度の事を血糖値と呼びます。

食事をしてブドウ糖が多くなることで血糖値があがり、インスリンというホルモンによって血糖値が下げられます。血糖値が下がる場合はグルカゴンなどのホルモンで逆に血糖値が上がります。

血糖値は80~140mg/dlという一定の値に保たれている時に正常となります。しかし、何らかの異常でインスリン分泌に問題が起きた場合、血糖値が異常に高くなって糖尿病の状態になります

炭水化物の摂取目安は一日に摂取するエネルギーの50~65%が目安とされています。仮に3,000キロカロリーのエネルギーを摂取する場合、1,500~1,950キロカロリーが炭水化物から摂取されると良いということです。

炭水化物は1gあたり約4キロカロリーあります。そのため、グラム換算をする場合、375g~487.5gの摂取が望ましいということです。

炭水化物のとりすぎによる悪影響

炭水化物は必要なエネルギー源ですが、取り過ぎは危険です。取り過ぎた場合、高血糖になり糖尿病のリスクが増してしまいます。美味しいあまりについつい白米を食べ過ぎてしまう方は少なくありません。

しかし、「おかわり」のし過ぎによって糖尿病リスクが高まります。高血糖は血管をもろくし、血管病のリスクも高めます。

また血管と神経とは体内でつながっていますが、高血糖の状態によって機能がおかしくなり、糖尿病の慢性合併症が起こることもあります。

糖尿病網膜症や、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、歯周病、認知症などです。

炭水化物はほどほどに

厚生労働省のデータでは、成人のうち糖尿病が疑われる方は約850万人、可能性が否定できない方は約680万人にものぼります。2014年時点では全世界に4億人近い糖尿病患者がいると見られています。

普段お米を食べ過ぎている方や肥満が気になっている方は対策を講じる必要があるでしょう。例えば糖質制限を意識すると良いです。

とはいえ急な糖質制限は体の不調を招く可能性があります。そのため、緩やかな糖質制限がベターです。北里研究所病院糖尿病センター長の山田悟先生が代表理事を務める「食・楽・健康協会」の「ロカボ」という食事法がその参考になります。

この方法では1日の糖質量は130g以下に制限されます。1日3食と間食を合わせて130gです。血糖値を上昇させないたんぱく質や脂質は制限なしです(適量は守る)。

極端なダイエット法ではなくほどほどに糖質を口に出来るため、続けやすいものと言えるでしょう